失敗した経験や挫折した経験が、あとから振り返ると財産になっていることがある。
もちろん、その渦中にいるときは辛くて苦しくて、自分には価値が無いと思ったり、死ぬような思いをしていることもあると思う。
できることなら避けて通りたいものである。
先日書店でたまたまこんな本を見かけた。
個人差はあれど、受験勉強というのは結構大変なものだ。
それなりに偏差値の高い大学に合格するためにはやはり一定時間は一心不乱に勉強に打ち込む必要があるし、
親や教師も「受験でその後の人生が決まる」というような言い方をする。
自身が大人になってみると、受験の失敗程度なら大学以降の努力でいくらでも取り戻せるし、大したことないと思えるのだけど、
当時の自身を思い出してみても、やはりそのような危機感とプレッシャーを感じていたと思う。だから受験の失敗を苦に自殺をしてしまう学生がいるといるというのも正直よくわかる。
そんな中で、浪人、しかも多浪というのは相当に辛い経験だったのではないかと思う。
しかし、その経験がこうして本になり、他の誰かにとって価値あるものとなっている。
特に東大を目指している浪人生は手に取らずにはいられないのではないだろうか。
まだ30半ばだが、人生は長い。
挫折や失敗を通じて苦しんだ経験も、その瞬間は苦しくても、どのような巡りあわせで自身の役に立つか分からない。