転職失敗→半年で会社辞めた31歳ダメ人間の徒然。

某大手IT企業を8ヶ月で辞めて無職になった男に明日はあるのか。

誰かに不満を抱くとき、『この人はダメだから』で終わってはならない。

『取締役会で来期の予算、通せなかった。自分の力不足で申し訳ない…。』

 

憔悴した声で上司から電話がかかって来たのは、定時も間も無くというタイミングだった。

 

 

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ここ数週間、王様の耳は〜的に、色々と上司の不満をぶちまけていたが、

上司はその立場として強いプレッシャーに晒され、苦悩していることを今日知った。

 

いや、この業績の厳しい現状、頭では当然わかってはいたのだが、それを強く認識させられた。

 

業務の現状に対しての自分の考えは間違っていないとは思うし、

上司の方に至らぬ部分があるのも、結果からみて事実だと思う。

 

しかし、目標を共にする一人の『仲間』として、彼の立場をもっと理解して、寄り添うべきだった。

 

それが、自分が目指す人間としてあるべき姿であったと。

 

部下という立場に甘えていた、とすら言えるのかもしれない。

 

『貴方が数年間どうしようも出来なかったことを、自分はたった数ヶ月で成し遂げた。なぜそれをちゃんと言葉で労ってくれないのか。それすらなくさらにプレッシャーをかけてくるのは腹が立つ』…そういう承認欲求(傲慢だけど)が満たされないことへの不満もあったと思う。

 

 

しかし上司はそれを遥かに上回るプレッシャーを受けているのだ。

 

不満を持つのは仕方ない。人間だから。

まして自分なんて人間としてはかなりクズ寄りだ。

 

しかし、同時に相手の立場を、なぜそうせざるを得ないかを理解しようとしなければならない。

 

私は自分がポンコツが故に、他者の行動の至らぬ部分について、『相手がポンコツだから、ダメな奴だから、わかっていない奴だから、能力が無いから』という結論になってしまいがちな思考回路を持っているようだ。

 

しかしいま関わっている人々はそうではないはずだ。みんな真人間だ。少なくとも自分よりは。

 

電話越しの彼の声を聞き、強く反省したのだった。