こんな文章を垂れ流しているが、私は仕事が嫌ならさっさとやめちまえ、と単純に思っているわけではない。
むやみやたらと転職することは決していいことでは無いと思うし、転職活動というのは少なくないエネルギーと時間を消費する。
今の辛い状況を克服して、辞めたいと考えることや転職活動に割く膨大な労力を仕事に向けられれば大きな成果を得られることもあるかもしれないし、その方が仕事人生のうえでは有意義だろう。
もちろん、本当に精神的、肉体的に追い込まれた時や、
その仕事をやり抜いた先に自分が欲しいものが見えない時、
出来る限り早く辞めて、環境を変えるべきだと思う。
ただ、つらい仕事でも耐えてやり抜くことで、
一皮剥けて、大きな自信を得られることもある。
私自身、新卒で入社した会社でまさにそれを経験したから、それもわかっている。
1年目の全くどうにもならない状況を耐え忍び、何とかしようと試み続けてきた結果、
2年目の後半から成果が出はじめ、3年目で開花した。
そもそも転職した直後というのは仕事も分からなければ環境にも馴染んでいないだろう。
そういった時間が解決する問題と、会社が合わないという問題を混同してしまいがちなところもあるのではないだろうか。
例を挙げると、私の知る中で、新卒で外コンに入社し、4年目で某有名企業に転職した友人がいる。
頭が抜群に良く、ムードメーカーな彼でさえ、転職して半年間は新しい環境や仕事に馴染めず、非常に苦しんだという。
周りが知らない人間ばかりなのはそれだけで巨大なストレスだし、特にプロパー文化が強い会社に入ると強烈な疎外感を味わうかもしれない。(彼が転職したのはまさにそういった会社だった)
一度今の環境が嫌だと感じてしまうと、どうしてもそちらの方向に思考が囚われてしまい、その環境の良い面すらも見えなくなってしまう。
そうなってしまえば仕事へのモチベーションもわかなくなるだろうし、そうすると余計に成果を出しづらくなる悪循環に陥ってしまう。
少し無理をしてでも有給などを取得して何もしない時間を作り、
自分が今の会社を選んだそもそもの動機を見つめ直し、それを得られるのか得られないのか、何がそれほど嫌なのかをフラットに内省することは、辞めるという決断をする上でとても重要だと思う。